DNO番号って何?電話番号の偽装にだまされないために

こんにちは。ゆなこんライフのゆなこです!

警察や銀行みたいな番号がスマホに出ると、それだけで少し信じそうになりますよね。知らない番号ならまだ身構えやすいけれど、見たことのある番号や、いかにも本物っぽい番号が出ると、つい話を聞いてしまいそうになります。

普通は「本物の番号が表示されているなら、本物の相手なんじゃないの?」と思いやすいところです。でも実際には、表示される番号が本物っぽく見えても、それだけでは安心できないことがあります。警察庁や警視庁、それに日本の大手通信事業者の団体であるTCAも、実在する警察署や自宅などの番号が偽装表示される電話への注意を案内しています。

そこで気になってくるのが、「じゃあ、そういう本物っぽい番号の偽装に対して、うまく見分ける考え方はないの?」ということですよね。そこで出てくるのが、DNO番号という考え方です。すごくざっくり言うと、「この番号から向こうから電話が来ること自体がおかしいよね」と判断しやすくするための仕組みです。

いつもより難しそうな話だけど、まずは電話番号の偽装の話から始めて、DNOがどこで役立つのかをできるだけ分かりやすく説明してみるね。

電話番号は「見た目だけ」変えられる

ここが、いちばん引っかかりやすいところだと思います。「電話番号って、そんなの勝手に変えられるの?」って思うよね。

でも、少なくとも利用者の画面に出る番号は、偽装されることがあります。日本の通信会社の業界団体であるTCAも、警察や自宅などの電話番号が表示される不審な電話について注意を出していますし、警察庁も、実在する警察署などの番号を偽装して表示させる手口を確認したと書いています。つまり、「そんなこと本当にあるの?」ではなく、もう「ある前提で気をつけようね」の段階なんです。

たとえるなら、胸についている名札みたいなものです。名札が本物っぽく見えても、中身まで本物とは限らないことがある、別人の名札を付けられちゃうという感じです。だから、画面に警察や銀行の番号が出ても、それだけで本物だと決めるのは危ないんですね。

偽装できると、何ができてしまうの?

流れを細かくすると、こうです。

  1. だます側が、警察や銀行や役所みたいに、信用されやすい番号を選びます。
  2. その番号を、相手の画面に出る番号として見せかけます。
  3. あなたのスマホには、実在する警察や銀行や役所の番号みたいに表示されます。
  4. あなたが「番号が本物っぽいから、本物の人だろう」と思いやすくなります。
  5. そのすきに、相手は警察官や銀行員や役所の職員のふりをして、お金や個人情報をだまし取りやすくなります。

つまり、偽装したから何なのかというと、「相手を信用させやすくなる」がいちばん大きいです。声だけでだますより、番号まで本物っぽく見せたほうが、ずっとやっかいなんですよね。

じゃあ、偽装って見破れるの?

ここはちょっと悔しいところで、番号だけ見て100%見破るのはむずかしいです。なぜなら、画面に出た番号が本物っぽく見えてしまうこと自体が、この手口の強さだからです。

見破るヒントになるのは、番号そのものより、会話の中身です。

たとえば、警察を名乗るのに「あなたが捜査対象です」と電話で言ってくるとか、SNSに誘導するとか、逮捕状の画像を送るとか、そういう中身がおかしいときです。警察庁は、警察官が電話で捜査対象だと伝えることはない、SNSで連絡することもない、と案内しています。他にもいきなりお金の話をしたり、こちらを急がせたりするなら、かなり怪しいです。だから、番号よりも会話の中身を見るほうが大事なんです。

いちばん大事なのは「ひとりでその場で決めない」ことです。いったん切る。相手が教えた番号には折り返さない。自分で公式サイトや公式の案内を見て、番号を調べ直してかける。さらに、家族や知人にも「今こんな電話が来た」と話す。警視庁も、まず電話を切って、#9110への相談や家族や知人に相談してから折り返すよう案内しています。

DNO番号って、そこで何をしてくれるの?

ここまで読むと、「じゃあ、番号の偽装を、番号の段階で少しでも止める考え方はないの?」と思いますよね。そこで出てくるのがDNO番号です。

DNOは Do Not Originate の略で、「その番号から発信しない」という考え方です。

DNOは、すごくやさしく言うと、「この番号は、こっちから問い合わせるための番号であって、向こうから電話をかけてくる番号ではないよね」という番号をまとめた考え方です。イギリスの通信のルールを見ている公的機関Ofcomは、銀行カードに書かれているような、利用者が銀行に問い合わせるための番号を例に挙げています。そういう番号は、会社や役所が外へ電話をかけるためには使わないので、もしその番号から電話が来たことになっていたら、おかしいよね、と考えられます。

つまり、DNOの考え方はこんな順番です。

  1. 「この番号は着信専用で、向こうから発信するはずがない」と決めておく。
  2. 電話が来たとき、画面に出る番号をそのリストと見比べる。
  3. もしリストに載っている番号なのに、向こうからかけてきたことになっていたら、「そんなのあり得ない」「それは本物ではないはず」とみなす。
  4. その電話を、とりあえずブロックする。

この仕組みのいいところは、「本物かどうかを毎回むずかしく考えなくても、この番号から発信はあり得ないんだから止めよう」と判断しやすいところです。アメリカのルールでも、着信専用として使われている番号を、DNOリストに入れてブロックする考え方が示されています。

着信専用番号って、よく悪用されるの?

少なくとも、「着信専用番号が偽装に使われることがある」のは確かです。OfcomがDNOの説明で、銀行カードの問い合わせ番号のような着信専用番号を例にしているからです。つまり、このタイプの番号を悪用する手口は、対策を作るくらいには現実に問題になっていると考えておいてよさそうです。

ただし、詐欺で使われる偽装先はそれだけではありません。日本では、実在する警察署などの番号を偽装した手口も確認されています。だから、「着信専用番号だけがいつも使われる」とまでは言えません。言えるのは、「着信専用番号も、実在の警察署などの番号も、どちらも悪用されることがある」ということです。

DNOがあっても、全部は止められない

もし相手が、着信専用ではない普通の番号を偽装したら、DNOだけでは止めきれないケースもあります。なぜなら、DNOは「この番号から発信するのはあり得ない」という番号を止める仕組みだからです。逆にいうと、発信してもおかしくない番号や、まだリストに入っていない番号に偽装されちゃうと、その電話は通り抜ける可能性があります。

しかもOfcomは、DNOリストに入れたからといって、すべての電話が必ず止まるわけではない、と案内しています。今のところ、すべての事業者が同じように適用しているわけではなく、技術的な事情で一部つながってしまうこともあるそうです。だから、DNOは便利だけど、完璧な魔法ではないんですね。

日本ではどうなの?

2026年4月時点で、日本では、英国のような公開DNOリストの存在は確認できませんでした。でも通信事業者には発信者番号の適正な設定や偽装対策のガイドラインがあって、事業者間の非公開運用や、犯行に使われた番号の利用停止などの対策はちゃんと実施されています。

日本でDNOリストによるブロックがされていても、されていなくても、まず役立つのは番号の仕組みを少し知って行動を決めておくことだと思います。知らない番号はもちろん、知っている番号が出ても、「番号だけで信じない」「いったん切る」「自分で調べた公式番号にかける」「周りの人にも相談する」。これだけでも、だまされにくさはかなり変わります。

わたしは、こういう「この番号から発信するのはあり得ないよね」と見分けやすくするDNO番号の考え方が日本でも、もっと知られていくといいなとも思います。安全のためにそういう制度や仕組みが、これから育っていくことには期待したいです。

もし警察や銀行や役所を名乗る電話が来て、少しでも変だと思ったら、まずはいったん切って、自分で調べた公式番号にかけ直してみてください。ひとりで不安を抱えず、家族や知人にも「こんな電話が来た」と話してみると、かなり落ち着いて動けるはずです。番号が本物っぽく見えても、すぐに信用しすぎないだけで、かなり身を守りやすくなるよ。

参考にした資料
  • https://www.ecfr.gov/current/title-47/chapter-I/subchapter-B/part-64/subpart-L/section-64.1200
  • https://www.fcc.gov/consumers/guides/spoofing
    https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/tokushu/police_officer.html
    https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/assets/img/new-topics/detail/250702/01/01.pdf
    https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/case/international-phone/
    https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/new-topics/250325/01.html
    https://www.ofcom.org.uk/phones-and-broadband/scam-calls-and-messages/do-not-originate
    https://www.ofcom.org.uk/phones-and-broadband/scam-calls-and-messages/tackling-scam-calls-and-texts
    https://www.ofcom.org.uk/siteassets/resources/documents/phones-telecoms-and-internet/information-for-industry/scams/calling-line-identification-cli-authentication-assessment-and-future-roadmap
    https://www.ofcom.org.uk/siteassets/resources/documents/phones-telecoms-and-internet/information-for-industry/scams/dno/guide-submitting-numbers-to-dno-list.pdf
    https://www.tca.or.jp/information/camouflage.html
    https://www.tca.or.jp/information/pdf/20251024guideline.pdf
    https://www.tca.or.jp/topics/2025/0325_2193.html

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です